債券投資信託は不安?40代が知るべきストリップス債の魅力

注:本記事は2025年7月時点の情報に基づいて作成しています。商品やサービスの内容・料金等は変更されている場合がありますので、最新情報については各公式サイト等でご確認ください。

この記事では次のことがわかります。
・債券投資信託と個別債券の違い
・ストリップス債で教育資金を運用する方法
・新NISAとの使い分け投資戦略

インデックス投資が良いのは分かるけど、
 全額株式なんて怖くてできない

債券投資信託も結局は値動きがあるんでしょ?
 安全だと思ってたのに

40代になって子どもの教育費や老後資金を
真剣に考え始めた時、
こんな不安を感じていませんか?

筆者も2011年に投資を始めた当初は
「若いうちはリスクを取れる」と
全額株式投資をしていましたが、

年を重ねるにつれて全額株式の怖さを
感じるようになりました。

年収500万円のIT系中小企業サラリーマンが、
子どもの成長とともに「絶対に失敗できない」
という気持ちが強くなり、
債券投資を真剣に検討するようになったのです。

そんな方におすすめしたいのが、
ストリップス債を組み入れた
ポートフォリオ戦略

債券投資信託と個別債券(生債券)の違いを
理解することで、

元本重視で運用したい資金
多少のリスクを取って増やしたい資金

を使い分けた
、より精密な資産運用が可能になります。

この記事では、
40代の筆者が実際に採用している
株式80%+ストリップス債20%」の
ポートフォリオ戦略について、
具体的な体験談と数値例を交えて解説します。

記事を読み終える頃には、
あなたも自分でポートフォリオ比率を決めて、
守りながら攻める投資を始められるでしょう。

目次

債券投資信託と個別債券の決定的な違い

債券投資信託は「安全」じゃない?

多くの投資家が債券投資を考える際、
まず思い浮かべるのが債券投資信託です。

しかし、債券投資信託には
重要な特徴があります。

債券投資信託の特徴:

  • 複数の債券を束ねた商品のため、
    日々の値動きが発生
  • 金利が上昇すると債券価格は下落し、
    投資信託の基準価額も下がる
  • 「債券だから安全」と思っていても、
    実際には価格変動リスクがある

つまり、株式ほどではないものの、
債券投資信託にも値動きリスクがあるのです。

個別債券なら満期まで保有すれば元本確実

一方、個別債券(生債券)は
満期まで保有すれば元本が確実に償還
されます。

これが債券投資信託との最大の違いです。

個別債券の特徴:

  • 満期まで保有すれば元本100%償還
    (発行体が破綻しない限り)
  • 途中売却時は市場価格での取引
    (値動きリスクあり)
  • 発行体が破綻しない限り元本保証
  • 投資信託のような手数料がかからない

ただし、重要な注意点として、
債券は発行している国が
デフォルト(債務不履行)した場合には
元本が保証されません

そのため、
信用度の高い国の債券を選ぶことが重要です。

個別債券にはさらに
「利付債」と
「ストリップス債(ゼロクーポン債)」
という2つのタイプがあります。

個別債券の2つのタイプ:利付債とストリップス債

利付債は年金の足しに最適

利付債は定期的に利息を受け取る債券です。

特に退職後の年金の足しとして
安定した収入を求める方に適しています

利付債のメリット:

  • 定期的な利息収入でキャッシュフローを確保
  • 年金に加えた安定収入として活用可能
  • 満期まで保有すれば元本も確実に償還

ただし、
受け取った利息を再投資する手間があり、
複利効果を最大化するには工夫が必要です。

ストリップス債は教育資金に最適

ストリップス債(ゼロクーポン債)は
利息の支払いがない代わりに、
割引価格で購入し、
満期時に額面で償還される債券です。

ストリップス債のメリット:

  • 利息の支払いがない代わりに割引価格で購入
  • 複利効果で資産が増える
  • 教育資金のように「○年後に○○万円必要」
    という明確な目標に最適

筆者の実例:300万円が10年で450万円に

例えば、筆者が2024年に購入した
米国の10年満期のストリップス債の場合、

300万円の投資で満期時に
約450万円の償還を受けられます
(年利約4.45%相当)。

具体的な計算例:

  • 投資元本:300万円
  • 投資期間:10年
  • 満期償還額:450万円
  • 年利換算:約4.45%
  • 税引き前増加額:150万円
  • 税金(約20%):30万円
  • 税引き後手取り額:約420万円

これは複利効果による増加で、
途中で利息を受け取ることはありませんが、
満期時には約420万円が手に入ります。

筆者の場合、長女の大学資金の一部として
2034年に必要な450万円を、
2024年に300万円をストリップス債に投資

為替リスクより複利効果を優先

筆者が選んだポートフォリオ戦略

なぜ債券投資信託ではなく個別債券(ストリップス債)か

筆者が2024年からストリップス債を
組み入れた理由は、

年齢を重ねるにつれて感じるようになった
全額株式の怖さ」からでした。

長女が小学校3年生になり、
10年後の大学進学に向けた
教育資金の必要時期が見えてきた時、

「安心して運用したい資金」を
明確に分ける必要性を強く感じました。

2024年の投資方針転換:

  • 教育資金(300万円):
    10年満期ストリップス債で安定運用
  • 老後資金(1,000万円):
    株式インデックスファンドで積極運用
  • 生活防衛費(200万円):
    普通預金で保持

この配分により、心理的な安心感を得ながら
株式投資を続けられるようになりました

若い頃は「株式100%」でも平気でしたが、
40代になると考え方が変わるものです。

注:長期運用できてリスク許容度が高い人は無理に個別債券を入れる必要はないと思いますので、そのことは別の記事でお伝えしたいと思います。

実際の運用成果

筆者のポートフォリオは2024年から
ストリップス債を組み入れたばかりのため、
まだ実績は限定的です。

しかし、以下の点で大きな変化を感じています:

心理的な変化:

  • 株式相場の変動に対する不安が大幅に軽減
  • 教育資金への安心感で、老後資金部分の
    株式投資を継続しやすくなった
  • 年を取るにつれて重要になる
    「心理的な安定」を実感

期待されるリターン:

  • ストリップス債20%(年3.6%税引き後)+
    株式80%(年6.2%期待)の組み合わせ
  • 全体で年5.7%程度のリターンを期待
  • 純資産1,500万円から目標3,000万円に向けて着実に成長予定

ストリップス債を組み入れる最大のメリットは、
数値的なリターンよりも心理的な安定
にあると実感しています。

注:長期運用できてリスク許容度が高い人は無理に個別債券を入れる必要はないと思いますので、そのことは別の記事でお伝えしたいと思います。

新NISAでの活用戦略

成長投資枠は株式中心で

新NISAの成長投資枠では、
株式インデックスファンドを中心に
投資しています。

年収500万円の筆者の場合、
現実的な投資額として
月5万円を目標にしています。

つみたて投資枠との使い分け

つみたて投資枠(年間120万円)では、月5万円を
全世界株式インデックスファンドに積み立て。

個別債券は課税口座での投資となりますが、
元本重視で運用する資金については
新NISAの外で運用することも重要な戦略です。

ストリップス債投資の実践方法

購入可能な証券会社と最小投資額

ストリップス債は
主要な証券会社で購入できます。

筆者が利用しているマネックス証券では、
米国債券の場合は商品によっては
100ドルから購入可能で、
少額から始めることができます。

購入時の注意点:

  • 米国債券:
    商品により100ドルから購入可能
  • 手数料:
    購入価格に含まれる(別途手数料なし)
  • 税金:
    満期時の利益に対して約20%の税金がかかる

ストリップス債投資のリスクと対策

満期まで保有すれば
元本確実なストリップス債ですが、
注意すべきリスクもあります:

主なリスク:

途中売却リスク

  • 満期前に現金が必要になった場合、
    市場価格での売却となる
  • 金利上昇局面では購入価格を
    下回る可能性がある
  • 長期保有を前提とした投資計画が重要

税金リスク

  • 満期時の利益に対して約20%の税金がかかる
  • 300万円→450万円の場合、
    利益150万円に対して約30万円の税金
  • 実質的な年利は4.45%から約3.6%に低下

為替リスク

  • 外国債券のストリップス債の場合、
    為替変動による損失の可能性
  • 円高が進むと、
    満期時の円換算額が減少する可能性
  • 筆者はこのリスクを承知の上で投資

対策として、筆者は以下の点を心がけています:

  • 生活防衛費は別途確保
  • 為替リスクから10年以上の長期投資のみ採用
  • 税金を考慮した実質利回りで判断

40代サラリーマンにおすすめの配分戦略

基本的な考え方

40代の投資では、以下の3つの資金を
明確に分けることが大切です:

  1. 元本重視で運用したい資金:
    ストリップス債
  2. 積極的に増やしたい資金:
    株式インデックスファンド
  3. 生活防衛費:
    普通預金

筆者の具体的な配分例

年収500万円、
資産1,500万円のサラリーマンの場合:

  • ストリップス債:300万円
  • 株式インデックスファンド:1,000万円
  • 現金:200万円

この配分により、
リスクを抑えながら資産成長を目指せます。

若い頃は株式100%でも良いですが、
40代になると心理的な安定も重要です。

まとめ

債券投資信託は値動きがあるため、
堅実性を求める資金の運用には
限界があります。

一方、為替リスクはありますが、
ストリップス債なら長期で満期まで
保有すれば株式より安心して運用でき、

さらに、株式との組み合わせで
守りながら攻める投資が可能です。

この記事の重要ポイント:

  • 債券投資信託と個別債券は全く異なる商品
  • ストリップス債は満期保有で元本確実
    (発行体破綻リスクは除く)
  • 教育資金など
    「安心して運用したい資金」は
    ストリップス債で運用
  • 株式との組み合わせで
    心理的な安心感を得られる
  • 新NISAとの使い分けで税制優遇も活用
  • 為替リスクや税金リスクも考慮した
    投資判断が重要

今日から始める4つのステップ

投資に絶対はありませんが、
目的と自身のリスク許容度に応じて
投資商品を使い分けることで、
より安心して資産形成を進めることができます。

まずは以下のステップから始めてみましょう:

  1. 家計の見直しと資金の分類
    • 教育資金、老後資金、生活防衛費を
      明確に分ける
    • 各資金の必要時期と金額を具体的に計算
    • 自身のリスク許容度を考える
  2. 少額でのストリップス債投資
    • 最初は100ドルから始められる
    • マネックス証券で口座開設し、
      商品内容を確認
  3. 新NISAでの株式投資開始
    • つみたて投資枠で月5万円程度の積み立て
    • 全世界株式インデックスファンドが
      おすすめ
  4. 投資比率の調整
    • 年齢と共に債券比率を調整
    • 年1回程度のリバランスで配分を維持

40代からでも遅くありません。

堅実性と成長性を両立した投資で、
子どもの教育費も老後資金も諦めない
資産形成を一緒に始めませんか?


注:この記事は筆者の個人的な投資体験に基づく情報提供を目的としており、個別の投資相談や推奨ではありません。投資判断は自己責任で行い、過去の実績は将来の成果を保証するものではないことをご理解ください。

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